2025年4月から建築基準法改正!?4号特例とは何か?改正された理由について不動産業者が解説!

皆さん、こんにちは。

カナリアペイントです。

さて、本日はタイトルにもある通り

「2025年4月から建築基準法改正!?4号特例とは何か?不動産業者が解説!」

ということで解説していきます。

皆さんは、物件を売ったり買ったりする以前にその物件が安全で安心できるものじゃないと不安すぎますよね。( ;∀;)

そんな、お粗末な物件が世に出回らないようにするためにも建物にはさまざまな基準があります。

それが、「建築基準法」です。

聞いたことない方もいるでしょうから、この法律について基本的なことを説明しますね。

◆建築基準法とは

→建築基準法とは、建物の安全を確保し、国民の生命・健康・財産の保護を図るための法律です。

建築物の敷地・構造・建築設備・用途などに関する規制が定められています。建築基準法に基づき、建物を建てる際に行政庁や検査機関が建築確認や竣工検査などを行います。

建築基準法の改正によって、建物の構造や仕様などに関する基準の一部に変化が生じます。

施行日以降に建築確認を申請する建築物については、新たな基準に適合させなければなりません。

施行日より前に建築確認を申請している場合、設計内容の変更等は必要ありません。

簡単に言うとこんな感じです。実際はもっと細かいのでもし確認したい方はこちらをどうぞ。

参考:建築基準法 | e-Gov法令検索

それでは、建築基準法の基本が身についたところで、今回話題になっている

「4号特例とは」

何かについて解説します。

◆4号特例とは

→4号特例とは、以下の基準を満たす建物の建築確認審査を簡略化するものです。

  • 木造:「2階建て以下」かつ「延べ面積500平方メートル以下」かつ「高さ13mもしくは軒高9m以下」
  • 非木造:「平屋」かつ「延べ面積200平方メートル以下」

従来より、上記を満たす建物(=4号建築物)については建築確認審査が簡略化されています。建築確認とは、建物が建築基準法に適合しているかどうか、着工前に図面等から判断する手続きです。

つまり、〇号とは、物件の条件の区分分けのことなんです。

ということで今回4号ということは1号や、2号、3号もあるということなんです。今回は4号に的を絞りたいので簡単に紹介しておく感じにしますね。

  • 新2号建築物:木造二階建てまたは木造平屋建てかつ延床面積200平方メートル超
  • 新3号建築物:木造平屋建てかつ延床面積200平方メートル以下

というのがあります。

まとめると、こんな感じ。

◆改正された理由は?

今回、なぜ「建築基準法」が改正されるようになったのかわかりますか?

結構、意味があって改正されます。

というのは・・・

環境への配慮や建物の安全性の確保などを目的としています。

ここで、4号特例による改正された理由について解説していきます。

改正理由その1:省エネ対策

→2025年の建築基準法改正の背景には、省エネへのニーズの高まりがあります。国際的な枠組み合意などを踏まえて、政府は2030年度における温室効果ガス46%削減(2013年度比)や、2050年のカーボンニュートラル達成などを目標に掲げています。それぞれの目標を達成するためには、エネルギー消費量のシェアが高い建築分野での省エネ対策が求められています。

このような背景を踏まえて、2025年の建築基準法改正には、省エネ対策を促進する新たな規制が盛り込まれました。

改正理由その2:木材の利用推進

→木材には温室効果ガスを吸収する効果があり、省エネ対策のひとつとして利用が促進されています。

建築は木材需要の約4割を占めているため、建築物の全体または一部について木造化が進めば、省エネ対策として大きな効果が期待できます。

そのため2025年の建築基準法改正には、木造化を促進するための防火既定の合理化などが盛り込まれました。

改正理由その3:建物の倒壊の防止

→4号特例により、構造計算に関する建築確認審査を省略した建物は、建物の倒壊のリスクについての検証が不十分である点が懸念されます。

そのため、2025年の建築基準法改正によって4号特例が縮小され、従来よりも幅広い建物について、建築確認時の構造計算審査等が義務付けられるようになります。

そして、この改正によってメリット、デメリットは何なのかについても紹介していきます。(^^)/

◆改正によるメリット、デメリットについて

<メリット>

・建物も構造の安全性向上が期待できる。

・建築確認審査において、行政が従来よりも充実したチェックを行えるようになる。

・省エネ対策になる。

・国際社会における日本の環境問題への貢献度を高めることができる。

・個々におけるエネルギーのコスト削減になる。

<デメリット>

・木造住宅などを中心に、建築確認申請時のコストが増加する。

・構造計算書の作成の費用が30万~50万円程度かかるなど施主は従来より多くのコストを負担しなければならない。

・施工業者にとっては、行政の審査や構造関連の資料提出などにより施工期間の長期化が懸念される。

・図面の整合性が求められるため、書類作成の手間と時間がかかる可能性がある。

つまり・・・

2025年4月の建築基準法改正においては、書類申請の手間や工事コストの増加といった影響が懸念されています。

2025年4月以降は、従来よりも環境や建物の安全性に配慮した施工が求められます。

新規建築・リフォームのいずれについても、4号特例の廃止や省エネ基準適合義務化など、法改正後の制度に沿って対応する必要があります。

ということで、今回の解説は以上です。

またの投稿をお楽しみに!